●=東京駅

江東区Kōtō

低地工業地が多い平坦=48市区で最も極端な上位/下位2割の項目(強い順に最大3つ)。

東京駅から見て東、隅田川を渡った先が江東区です。1947年に深川区と城東区が合併してできた区で、西と南は江戸初期からの深川と、震災の瓦礫や戦後の埋立でできた臨海部。東は昭和に入って水運を頼りに工業化した一帯で、この成り立ちの違いが、いまも用途地域と相場の差になって残っています。

隣接(対象48市区内): 墨田区・江戸川区・中央区・港区・大田区・品川区

⚠️ ベータ版です。数字は地図と同じ公開データから機械的に集計していますが、ページの構成と解説文は見直しを進めている最中で、ほとんどの区はまだデータのみです。ここで読み取ったことは、判断に使う前に地図や出典でお確かめください。

相場(築20年・70㎡換算)
442万/坪
48市区で高い方
町で305万/坪〜585万/坪
東京まで
25分
平均的な距離
区内 12〜38分
浸水想定区域内
83%
48市区で広い方
人が住む土地のうち、洪水・高潮の想定に入る割合・うち3m以上が42%

東京都 ・ 相場を出せた40町の集計 ・ 水害・地盤・地形は区内の250mメッシュ437区画(人が住んでいる町丁目にかかるもの)の面積割合、都心アクセス・将来人口は47か所の代表地点(国が毎年見直す地価公示の標準地)、治安は町丁目の面で測った値

気をつけたい点: 検索では、この区名に「やめとけ」「地盤 弱い」が続きます(Googleサジェストの実測・2026-08)。低地の埋立から始まった成り立ちがこの連想の背景で、実際にどこまで水が来るのか・地盤がどうなのかは、下の「水害と地盤」に48市区の中での位置まで数字があります。

どんな街か

まず、住んでいる人から。人口は約52万人で48市区では10番目。48市区と比べて目立つのは、共同住宅の多さ(85.7%・中央72.4%)と外国人住民の多さ(5.5%・中央3.1%)です。表には町丁目ごとの幅も添えています。

住む人(国勢調査2020)

この区48市区の中央町丁目では
単身世帯46.7%47.7%31〜67%
夫婦と子24.1%24.1%12〜36%
持ち家47.3%46.9%26〜70%
共同住宅85.7%72.4%69〜98%
外国人住民5.5%3.1%2〜8%

単身世帯・夫婦と子・持ち家・共同住宅は世帯に対する割合、外国人住民は人口に対する割合。138/155町丁目で算出(人口100人未満の町丁目は率を出していません=地図と同じ線)。幅は町丁目(「豊洲三丁目」のような丁目の単位)ごとの真ん中の8割です(極端な1町丁目に引っ張られないため)。

次に、何が建つ街か。店舗・事務所・工場が隣に建つのを抑える「住居専用地域」は、この区では面積の4%(48市区の中央は39%)。住宅は商業地域にも工業系の地域にも建てられるので、これは住宅の多さではなく「隣に何が建ちうるか」の割合です。工業系が70%あり、工場や倉庫が住宅の隣に建ちうる区域を含みます。静かさは通りごとに大きく違います。

少ない 0%中央 39%多い 80%

面積の内訳: 住居専用4%・住居系18%・商業系10%・工業系70%(用途地域が指定されている面積に占める割合・四捨五入)。 薄い線=他の市区(軸の両端はp5〜p95・外側に2市区)。

準工業地域が面積のほぼ半分(48%)を占めるのは、かつての工場地帯の指定が今も残っているためです。臨海部では工場跡のまとまった区画がタワーマンションへ一度に変わった一方、内陸の亀戸・大島・東陽などは住宅と町工場が混ざったまま残りました。同じ区でも相場が大きく割れる背景には、この転換が進んだ町とそうでない町の違いがあります。

相場

買うなら、築20年・70㎡に換算して9,353万円=48市区で高い方です(実際に売れたのは中央で27.5m²・築18年)。同じ換算でも、町では6,453万円〜1.2億円まで開くので、一つの数字では決められません(町別は次の節にあります)。

売りに出るのは2LDK+が55%・単身向けが36%(住人ではなく取引の構成。2LDK+の48市区中央は62%)。売れた物件は中央で築18年(48市区の中央は築23年)です。

借りるなら、目安は1R/1Kで月11.1万円・1LDKで18.7万円・2LDKで26.2万円(2LDKは48市区で高い方)。町の売買相場から募集家賃を推定したモデル値です。

価格と見出しの坪単価は70㎡・築20年・直近の四半期に換算した中央値、広さは実際に売れた物件の中央です(別の物差しなので、価格÷広さは坪単価になりません)。

物件の価格江東区 中央 4,100万円 / 48市区 中央 3,600万円
〜2000万
4000万〜5000万
8000万〜1億
1.5億〜
専有面積江東区 中央 55m² / 48市区 中央 50m²
0〜25
55〜70
100〜
坪単価江東区 中央 370万円/坪 / 48市区 中央 331万円/坪
0〜100
200〜250
400〜500
700〜
江東区2,686件48市区すべて46,009件
棒の高さは件数ではなく割合です(母数が大きく違うため)。この図だけは全間取りの取引で作っています (このページの他の相場は築20年・70㎡に換算した中央値)。間取りを揃えると「どんな広さの住戸が売りに出ているか」という この区の性格そのものが消えてしまうためです。各段のいちばん右の刻みは上が開いています。

区の中でも違う

相場を出せた40町のうち、いちばん高い豊洲は585万/坪で、いちばん安い東砂(305万/坪)の約1.9倍。この区をひとつの数字で見るとこの差が消えます。

三好:坪405万・31件亀戸:坪385万・400件住吉:坪442万・12件佐賀:坪423万・43件冬木:坪482万・10件北砂:坪353万・109件千田:集計なし(取引4件未満)千石:坪391万・29件南砂:坪374万・166件古石場:坪488万・22件塩浜:坪384万・64件夢の島:集計なし(取引4件未満)大島:坪383万・272件富岡:坪498万・20件常盤:坪394万・6件平野:坪468万・20件扇橋:坪391万・41件新大橋:坪442万・66件新木場:集計なし(取引4件未満)新砂:坪413万・23件有明:坪515万・128件木場:坪431万・51件東砂:坪305万・144件東陽:坪449万・188件東雲:坪419万・142件枝川:坪446万・43件森下:坪478万・54件毛利:坪451万・41件永代:坪485万・25件海辺:坪359万・4件深川:坪489万・36件清澄:坪455万・8件潮見:坪376万・39件牡丹:坪470万・21件猿江:坪496万・17件白河:坪518万・56件石島:坪373万・7件福住:坪447万・12件若洲:集計なし(取引4件未満)豊洲:坪585万・228件越中島:坪436万・33件辰巳:坪345万・44件門前仲町:坪517万・16件青海:集計なし(取引4件未満)高橋:坪478万・13件東京国際クルーズターミナルテレコムセンター有明東京ビッグサイト青海新豊洲市場前有明テニスの森豊洲門前仲町木場南砂町東陽町辰巳新木場住吉清澄白河西大島東大島大島森下東京テレポート東雲国際展示場越中島潮見亀戸亀戸水神亀戸豊洲南砂町東陽町大島東大島門前仲町森下
相場(換算)
坪120万〜850万
町の集計が無い範囲
色=町の中古マンション相場(直近の四半期・築20年・70㎡に換算した中央坪単価)で、地図アプリと同じ物差し・同じ色です。バーの黒い印は この区の最も安い町・中央・最も高い町。境界の外の路線は「どこへ繋がるか」を示すために淡く描いています。区に入る駅はすべて点で示し、名前を出しているのは取引の多い8駅です。 斜線の範囲は町の集計が無い場所(港湾・河川敷・工業用地や、取引が4件に満たない町)で、 「安い」という意味ではありません。

取引の多い駅: 亀戸・豊洲・南砂町・東陽町・大島・東大島・門前仲町・森下

全40町を順位で見る(開くと上の抜粋と入れ替わります)
町相場件数
豊洲585万/坪228
白河518万/坪56
門前仲町517万/坪16
有明515万/坪128
富岡498万/坪20
猿江496万/坪17
深川489万/坪36
古石場488万/坪22
永代485万/坪25
冬木482万/坪10
高橋478万/坪13
森下478万/坪54
牡丹470万/坪21
平野468万/坪20
清澄455万/坪8
毛利451万/坪41
東陽449万/坪188
福住447万/坪12
枝川446万/坪43
住吉442万/坪12
新大橋442万/坪66
越中島436万/坪33
木場431万/坪51
佐賀423万/坪43
東雲419万/坪142
新砂413万/坪23
三好405万/坪31
常盤394万/坪6
千石391万/坪29
扇橋391万/坪41
亀戸385万/坪400
塩浜384万/坪64
大島383万/坪272
潮見376万/坪39
南砂374万/坪166
石島373万/坪7
海辺359万/坪4
北砂353万/坪109
辰巳345万/坪44
東砂305万/坪144
町相場件数
豊洲585万/坪228
白河518万/坪56
門前仲町517万/坪16
有明515万/坪128
富岡498万/坪20
⋯ ほか30町
石島373万/坪7
海辺359万/坪4
北砂353万/坪109
辰巳345万/坪44
東砂305万/坪144

「件数」はその町の中古マンション取引の総数(全間取り)です。相場の列は直近の四半期・築20年・70㎡に換算した相場です。全間取りでも取引が4件に満たない1町は中央値を出さないため、この表には現れません(取引があったのは41町)。件数が少ない町は相場の精度が低くなります。画面が狭いときは築年の列を畳んでいます。

水害と地盤

この区で人が住んでいる土地のうち、73%が洪水の想定区域内にあります。

高潮は別の想定です。同じ土地の80%が高潮の想定区域内にあります。洪水と高潮は別の災害・別の地図なので、気になる場所では両方を確かめてください。

洪水と高潮を合わせた想定の深さは、3m以上が42%(2階まで浸かりうる深さ)、0.5〜3mが31%(1階が浸かる深さ)、0.5m未満が10%です(いずれも人が住んでいる土地に対する割合)。

東京国際クルーズターミナルテレコムセンター有明東京ビッグサイト青海新豊洲市場前有明テニスの森豊洲門前仲町木場南砂町東陽町辰巳新木場住吉清澄白河西大島東大島大島森下東京テレポート東雲国際展示場越中島潮見亀戸亀戸水神亀戸豊洲南砂町東陽町大島東大島門前仲町森下
想定の深さ3m以上42%0.5〜3m31%0.5m未満10%想定区域外17%
1マスは250m四方。描いているのは人が住んでいる土地のマスだけで、この節の割合を測ったのと同じ437マスです(色と数字が同じものを指します)。色が付いていないマスは 「想定区域の外」であって「水が来ない」ではありません。

この想定は河川の氾濫と高潮のものです。大雨で下水や排水が追いつかずに水があふれる内水氾濫は含まれません。想定区域の外でも、周りより低い土地や地下は水が集まることがあります。

標高の中央は0.9mで、5.0%は急な坂(傾斜5%以上)です(48市区の中では平坦な方)。 土地の33%が海面より低い場所です。堤防とポンプで守られていますが、自然には水が引かないため、一度入ると長く残ります。

地盤は、同じ土地の98%が5段階のうち液状化しやすい上位2区分に入ります(48市区の中では液状化しやすい方)。次の区分「やや液状化しやすい」は0.9%です。液状化は、建物が倒れるかどうかより、道路や埋設管(水道・ガス・下水)への影響が出やすく、復旧までの時間に効きます。

これは想定最大規模=「どのくらい深くなりうるか」です。実際の住所は必ず自治体のハザードマップで確認してください。

治安

この区の住宅まわりの犯罪は、1km²あたり年30件。48市区では少ない方から36番目です。区内の町では0〜88件(真ん中の8割)と、市区どうしの差より区の中の差の方が大きく開きます。

少ない 6中央 22多い 48

数えているのは自転車盗・車上ねらい・ひったくりの3種(48市区で共通に取れる街頭犯罪)の認知件数=1km²あたり・年間。都内は警視庁2025年・都外は各県警2024年。値は区内155町の中央値で、中央にあたるのは南砂一丁目(1km²あたり年30件)。 薄い線=他の市区(軸の両端はp5〜p95・外側に4市区)。

この数字の9割以上は自転車盗です(都内94%・近県93%)。残りは車上ねらいで、ひったくりは都内全体でも年420件です。つまり凶悪犯罪の多さではなく、「自転車が盗まれやすいか」に近い数字です。

駅前や人通りの多い場所ほど高く出ます(停められている自転車自体が多いため)。同じ区でも町によって差が大きいので、町ごとの値は地図で見られます。

交通

最寄の都心ハブは東京で、ドアドア概算の中央値は25分(区内で12〜38分と場所により差があります)。最寄駅までは中央値で497m(直線距離)。下の表は駅ごとの相場=取引の多い順に8駅です(データのある20駅から。残りは表の下で開けます)。

駅取引駅の相場
亀戸303390万/坪
豊洲261531万/坪
南砂町223340万/坪
東陽町220436万/坪
大島168382万/坪
東大島165330万/坪
門前仲町161485万/坪
森下154439万/坪
取引データのある全20駅を見る
木場151433万/坪
住吉150416万/坪
清澄白河145474万/坪
西大島124371万/坪
辰巳109388万/坪
有明テニスの森90506万/坪
東雲57440万/坪
潮見53387万/坪
新豊洲42601万/坪
有明38554万/坪
越中島35428万/坪
亀戸水神28375万/坪

取引の多い8駅(取引データのある20駅のうち・この区と境界の駅は全28)。駅ごとの値はその駅の周辺の中古マンション取引の集計で、区の外の取引も入ります(上の町別表や見出しの相場と行政区の範囲が違うので、駅の値がこの区の中央値を全部下回ることもあります)。1つの取引が複数の駅に数えられることもあります。「取引」は全間取りの総数で、相場はその全部を直近の四半期・築20年・70㎡に換算した中央値です。同じ名前の町が上の表にある場合も、集計の単位が違います(駅の周辺/町の区画)。画面が狭いときは路線の列を畳んでいます。

スーパー・コンビニ・医療・小学校・保育・公園までの距離は、48市区のいずれでも中央値で徒歩1〜8分ほど(直線距離を80m/分で換算)に収まります。区の粒度ではほとんど差がつかない一方、同じ区の中では大きく違うので、気になる場所ごとに確かめるのが確実です。

将来性

まず相場の推移。この10年は町の中央で年率+6.0%=48市区で高い方でした(算出できた37町の中央値)。過去の上昇は将来の値上がりを保証しません。

再開発の指定(行政が再開発を促す都市計画上の指定)は全13件で、臨海副都心有明北地区/臨海副都心有明南地区/豊洲地区/臨海副都心青海地区などにあります。

先の人口は、2050年の推計が場所ごとの中央で+13.4%(2020年比)=48市区の中では増える方の区です。区内の代表地点ごとに250mメッシュの推計を読んだ中央値で、区全体の総人口の予測ではありません。

街の成り立ち

深川の名は、慶長元年(1596年)にこの地を開いたとされる深川八郎右衛門に由来します。1657年の明暦の大火のあと、幕府が市街地を隅田川の東へ広げ、寺社や武家屋敷が移されて本格的に開けました。寛永4年(1627年)創建の富岡八幡宮は江戸勧進相撲の発祥の地とされ、寛文元年(1661年)創建の亀戸天神社とともに、いまも町名や駅名として残っています。

木場という地名は、同じ明暦の大火のあとに隅田川の対岸へ移された材木の貯木場に由来します。貯木場は1973年から湾岸の新木場への移転が始まり、1981年に完了しました。跡地は木場公園になっています。

東側は成り立ちが違います。1932年、南葛飾郡の亀戸町・大島町・砂町が東京市に編入されて城東区となり、広い土地と水運を生かして工場が集まりました。その代償が地盤沈下です。大正期から1970年代にかけての工業用地下水の汲み上げと天然ガス採取で地盤が下がり、南砂2丁目では最大4.5mに達しました。土地の3分の1が海面より低いのは、もともと低かっただけでなく、この時期に沈んだ分を含みます。1945年3月10日の東京大空襲では、深川・城東の両区域がほぼ全域焼失しました。

臨海部は埋立地です。1923年の関東大震災の瓦礫処理で豊洲や東雲の埋立が進み、当時は豊洲が5号地、東雲が6号地、辰巳が7号地と番号で呼ばれていました。「豊洲」という町名がついたのは1937年です。戦後は造船所やガス工場、火力発電所が置かれ、1988年の有楽町線豊洲駅開業、1992年の豊洲センタービル完成を経て住宅地への転換が進み、2018年には築地市場が豊洲へ移りました。工場跡のまとまった区画が一度に住宅へ変わったことが、臨海部の相場と築年の新しさに表れています。

出典: 江東区(Wikipedia) / 深川(江東区)(Wikipedia) / 豊洲(Wikipedia) / 城東区(東京都)(Wikipedia) / 富岡八幡宮(Wikipedia) / 亀戸天神社(Wikipedia) / 木場と問屋組合の歴史(東京木材問屋協同組合)

出典

数値は公開データを当アプリが集計したものです: 国土数値情報・不動産情報ライブラリ・都市計画決定GISデータ(国土交通省)、重ねるハザードマップ・標高タイル(国土地理院)、国勢調査小地域(総務省)、認知件数(警視庁・各県警)、都市計画決定情報GIS(東京都)、店舗・公園などの施設は © OpenStreetMap contributors(ODbL)。これらを加工して作成しており、各機関が公表したものではありません。参考情報であり、最終判断は現地確認と原典で。

国土交通省 不動産情報ライブラリのAPI利用規約 第7条に基づく表示です。「このサービスは、国土交通省の不動産情報ライブラリのAPI機能を使用していますが、提供情報の最新性、正確性、完全性等が保証されたものではありません」